|
海外研究室便り No.7
2008年4月よりUniversity of California, San Francisco校(UCSF)にあるCardiovascular Institute、Department of Medicine & PhysiologyのVerkman教授のLaboに留学しております。UCSFは、数あるUniversity of Californiaの中でも医・歯・薬・看護学部に特化された大学という特色を持ちます。日本での知名度ではU.C.LAやU.C.Berklayに後れをとりますが、医学分野においてはアメリカのTop 10 Universityであり、医療・研究・教育が活発に行われています。
Verkman Laboは、UCSFの中でも活発な部類に属し、多くのスタッフが働いています。専門とする分野もBiophysics、Molecular biology、生化学、薬学、電気生理学など様々です。研究の対象は膜輸送に関することであり、主にAquaporinやCFTRといったチャネルの解析です。Live cell imagingに基づくBiophysicsの手法で、チャネルに関する基礎的な解析をし、ノックアウトマウス・ノックインマウスを用いた実験で個体レベルの実験を行い、最終的にはHighthroughput screeningによる薬剤の開発を行うといった具合に、各専門家のテクニックが有機的に結びついている印象を受けます。
私の担当しているのは、Live cell imagingを用いたアクアポリンの解析です。1粒子追跡法(Single particle tracking)、FRAP(Fluorescence Recovery After Photobleaching)、TIRF(Total Internal Reflection Fluorescence)などのテクニックを用いて、様々なアクアポリンの膜表面での動きを解析するというものです。実際に生きている細胞の表面を、蠢くように動くアクアポリンの分子を見るのは圧巻で、とても楽しく実験させて頂いています。
サンフランシスコは、住んでみたい都市ランキングでも常に上位にあるアメリカでも有数の都市です。朝・晩に発生する霧のため夏は涼しく、冬は暖かい気候です。自然がとても豊富であり、疲れた時にはとても癒されています。
(写真は、Laboメンバーの送別会のもので右から二番目がVerkman教授、一番左側が筆者です。)
|
|
|
|