第34回バソプレシン・オキシトシン研究会を終えて
第34回バソプレシン・オキシトシン研究会は2025年1月11日(土)に東京大学山上会館にて開催され、77人の方に参加していただきました。同会館での開催は初めてのことでしたが、素敵な会場であり、可能であれば今後もぜひ使用させていただきたいと思います。また、経費削減の観点から、今回より抄録集の印刷は取りやめました。少し寂しい気持ちもしますが、研究会の継続のための判断とご理解ください。
一般演題では、細胞株を用いた研究から魚類や哺乳類といった実験動物を用いた研究、そしてヒトを対象とした臨床研究に至るまで様々な研究が合計12演題発表され、活発な質疑応答が行われました。優れた研究発表を表彰する研究奨励賞は、東京科学大学医学部腎臓内科の長岡可楠子先生と京都府立大学大学院生命環境科学研究科動物機能学研究室の増田雄太先生が受賞されました。優れた英語発表を表彰するBest English Presentation賞は、東北医科薬科大学腎臓内分泌内科の山形聡先生が受賞されました。また、優れた症例発表を表彰する優秀症例発表賞は、東京都立小児総合医療センター内分泌・代謝科の宗永健志先生が受賞されました。おめでとうございました。
ミニレクチャーは東北医科薬科大学医学部腎臓内分泌内科の森建文先生、特別講演は麻布大学獣医学部動物応用科学科の菊水健史先生の2名をお招きしました。森先生には、「腎臓・内分泌臨床に対するV2受容体拮抗薬の貢献」というタイトルで、トルバプタンの心疾患、肝疾患、腎疾患、内分泌疾患における意義を解説していただきました。菊水先生には、「オキシトシンの社会機能」というタイトルで、安定した生活を営むための動物の多くの社会行動がホルモンの制御下にあること、なかでもオキシトシンがヒトと動物(イヌ)との絆形成に重要な役割を果たしていることをご講演いただきました。
次回の第35回バソプレシン・オキシトシン研究会は2026年1月10日(土)に開催予定です。皆様にまたお会いできることを楽しみにしています。
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